2007/03/13

「卒業」 重松清

重松清さんの小説を始めて読みました。
いろんな方からいいよって進められていたのですが、テレビで何度かお話をしてらっしゃるのを見ていて、そのイメージがぬぐいきれず読めずにいましたが、娘も中学を卒業するし、たくさん積んであった「流星ワゴン」ではなく、卒業を手に取ったのでした。

「卒業」というと、学校のイメージがあり、新たな旅立ちという華やいだり、どきどきした気分もあるのですが、この小説の場合そうではなく、何かを断ち切るということが柱になっているように思います。4篇の短編すべてに、いい意味でも悪い意味でも何かを断ち切り、それを忘れるわけでなく、前を向いて歩いていくということなんだというようなことが書いてあるような気がします。
そう考えると、世の中いろんな場面で卒業する場面に出くわしているんですね。
親子関係での卒業もいろんなかたちでやってきてるのではないかと思います。
親子関係ってさまざまでほんとにひとまとめには出来ないのですが、混沌とした思いの中、人はある時不本意ながら、冷たいまでの断ち切り方をしなければいけないときがあるんだなぁ~と感じます。それは人様から見れば、悪い奴といわれかねないことでも、そうしなければ、自分が壊れると思ったときはいいんではないかと思う自分がいます。
読んでいる途中に ウルウルってしてしまう時もありました。
どんな人でもどこか一部に仮面をかぶり生きてることもあるんだと、思うのでした。

しかし・・・

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2007/01/21

スコセッシ監督と遠藤周作

小説新潮の12月号(遠藤周作特集)を読んでいたら、昨日公開された、映画「ディパーテッド」の監督である、マーティン・スコセッシ監督が、遠藤周作の「沈黙」を製作するという記事があった。
スコセッシ監督といえば、問題作「最後の誘惑」やダライラマ14世の半生を描いた「クンドゥン」 他にも「レイジングブル」や「アビエイター」を作った人ですが、構想15年という遠藤周作の「沈黙」をどのように描くのか・・・
カナダでロケをするらしいのですが、そうなると日本の物語でない形にするのでしょうか?!?

公開は来年らしいのですが・・・ 心に留めておこうと思っています。

さて 明日はディパーティッドを見てこようかな!

マットデイモンとジャックニコルソンの絡みが楽しみです。
ディカプリオさんはあんまり興味ないのですが、賞とは無縁の彼が、どんな演技をするか見てこうようかな(^^ゞ

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2006/11/29

「宮本輝ミュージアム」 追手門学院大学

追手門学院大学図書館に数年前出来た>宮本輝ミュージアムにお友達>(RK's blog on&off)と行ってきました。
宮本輝氏がこの大学の一期生で、ずっと前にドラマになった「青が散る」という小説がこの大学を舞台に書かれていると言うのは、関西では有名な?お話です。

今回は「ひとたびはポプラに臥す」展が開催されており、この紀行文を興味深く読んでいた私には、狭いながらもこじんまりとすっきりとしたミュージアムが、とってもゆったりとした空間に感じられました。
彼の使っていた、万年筆や、専用原稿用紙に書かれた、独特の青い文字は懐かしい気持ちがしました。

>以前にも書きましたが、宮本輝さんの全集を持っているくらい、大好きな作家さんだったし、今も気になる作家さんでありますが、以前のように、単行本をすぐ買うという風ではなくなってました。その中で、この「ひとたびはポプラに臥す」は小説ではなく、紀行文でありますが、宮本輝さんの人柄がよく出ていて、すいすいとまた、シルクロードの景色を楽しみながら読むことができました。その後書かれた、「草原の椅子」には感激したことを覚えています。

文明社会に生きる、時間に追われた人間が、あの自然と対話せずには生きていけない場所で、死も意識しながら、旅するメンバーそれぞれの描写が甦り、「いつも忙しそうにしてるね」と言われる、自分の生活にぽとんと何かを波紋を投げかけられてる気分になります。

空中が星だらけ!という景色は一度みてみたいと切に思います。ただ、水を飲んでもお腹を壊す、何日車で走っても砂漠だらけ・・・はやっぱり・・・って思ってしまいます(^^ゞ

鳩摩羅什(くまらじゅう)という1600年ほど前、仏教伝播のために歩いた道を歩くという設定ではあったけれど、この紀行文は「宮本輝」さん探しのような気もします。
息子さんとの時間、通訳であるフーミンちゃんとのみょうちくりんなやりとり、カメラマンのハヤト君の目、気遣いの秘書 ハシ君等、一緒にいったメンバーがとってもよくってうらやましい。通訳であるフーミンちゃんに是非「宮本輝さんはどんな人ですか?」と伺ってみたいと思ったりします。

さて久しぶりに、大学という場所に足を踏み入れましたが、まぁ~校舎も学生も小奇麗で、おしゃれなカフェがあったり、コンビニがあったり・・・この図書館が駅から数分であれば、しょっちゅう通ってしまう!と思うほどでした。
校舎内や教室にはほとんど入っておりませんが、外を歩く学生を見てると、素敵なサロンに毎日顔を出してるんだなぁ~と錯覚するほどでした。

美術館は一人で行ったりしますが、駅から遠い大学という場所で、一緒に行ってくださった友人と、窓からの景色が広いカフェで、お茶を飲みながら、ミュージカルの話等いろんなことをお話し出来たのは、至福の時間でありました。

帰りは、学生バスに乗ったのですが、なんか緊張しちゃいました(笑)

さて今日は帰りに本屋さんで買った「スワートの男」を読むことにしよう(^^)v

一緒に行ったお友達の記事はこちらです。

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2006/11/28

「21世紀に生きる君たちへ」 司馬遼太郎

安野光雅さん装丁に惹かれ、司馬遼太郎の「21世紀に生きる君たちへ」を読みました。

小学生の教科書用に書き下ろされた、「21世紀に生きる君たちへ」と「洪庵のたいまつ」という二つの短いお話が載っているのですが、どちらも読後、清々しい気持ちになりました。今の小学生には少々難しいかもしれませんが、このような文章に子供の頃触れておくと、何かしら、自分をみつめ、自然をみつめ、人をみつめることの基本が養われるのではないかと思います。
そして、学習ではなく「学問」をするというのはどういうことか、を改めて考えるよい機会ではないかとも思います。
大人と呼ばれている私が読んでも、改めて心を律する気分になります。

子供の頃から、我が家には父が読んでいた、司馬遼太郎の本が山ほどあり、「坂の上の雲」は何度も何度も読んだほうがよい!と言われていながら、未だに読んだことがありません。「読め 読めと言われると余計読みたくなくなるの!」というのは言い訳で、歴史小説に興味がなかったというのが実のところです。今思うと、若い頃、難しくってもいいから、読んでおけばよかった・・・と

この本を読んでいて、こんな言葉があったんだ!という発見があったり、もう一度、適塾を見学に行こうかと思ったり、死生観ってなんだろ?志って誰でも持てるはずなのに・・・とか、いじめってこういうこと忘れてるから起こるんじゃないかな?とか、自然の中に答えあり?とかいろいろ思いは広がります。

この本だったら、何度でも読めます(^^ゞ覚えたいくらいの場所もあります。
小学生が読んで、大人の人と一緒にこの本についての会話がもりあがると素敵なことではないかと思ったりします。

いつか司馬遼太郎記念館に行っても、違和感無く、そこに居られるよう、何か読んでみようかな?と思ったりします。

「志さえあれば、暗い箱の中でも世界を知ることが出来る」

この言葉は広く広く明るく 感じて好きだなぁ~ 
私に「志」があった時があったのか??? 
       我が身が消え逝く思いであります・・・

この本は英語の対訳がついているのですが、作者が書かれているように、どこの国の人が読んでもうなづける作品だと思います。

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2006/11/21

「手紙」 東野圭吾

文庫本の「手紙」を読みました。

思考が止まってしまっています。

東野圭吾さんは私と同年代くらいと思われるのですが、よく書いてくださったというか、どうしてあの文言が書けるのか・・・

あの兄弟はあれからどうしたでしょう?

ベストセラーの本であってよかったと思ったりするのは、久しぶりのような気がします。

デスノートの時にも思ったのですが、善をずっとずっと続けていっても、それは善になることがなく、悪は続けていると、それは悪のままで、善というのは難しい。

人とのつながりをゆっくり紡いでいっても、そこには、ところどころ傷があって、みんな綱渡りしながら生きてるのかなぁ~って思ったり、見えないものが不安だから、現物に惑わされるのかなぁ~とか ぐるぐる思考が妙なほうに回り始めたりします。

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2006/11/09

「王妃マリーアントワネット」 遠藤周作

外国のお話を読まない私ですが、来週この「王妃マリーアントワネット」が原作のミュージカルを見に行くので、興味深く、また大げさに言うと、厳粛な気持ちで読みました。

王妃マリーアントワネットと対比されて描かれる、同じ年で、孤児で不遇のマルグリットの描写がある意味生き生きと、また寂しげに描かれているので、今度のミュージカルも、このマルグリットがどのような存在になっているかが楽しみです。

以下好き放題書いてます。

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2006/11/04

「ミーナの行進」 小川洋子

娘の学校は読書週間らしく、また新しい本を借りてきたのだが、本人は読む気なし(~_~;) 「博士の愛した数式」を書いた小川洋子さんの作品だから、私の為に借りてきたそうで、それはどうもありがとう!と「ミーナの行進」を開いたら、縦に書かれた「Tomoko」の文字が・・・主人公の名前は私と同じ!ということで、読み始めました。

1972年岡山から一時的に叔母宅にすむ事になった、中学生の「朋子」が、私と同じような年齢であった事、その数年後、田舎から西宮に出てきた自分の身と重なり、懐かしく、子供だった頃、友達とあんなことこんなこと話したなぁ~といろんなことを思い出しました。

以下 内容のことも書きますので、読んでない人は見ないでね

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2006/11/01

「涙そうそう」 吉田紀子 吉田雄生

映画は見ておりませんが、娘が学校の図書館から借りてきたので、文庫本「涙そうそう」を私も読んでみました。
表紙に妻夫木聡と長澤まさみの写真があるのは気に入りませんが(主人公が二人のイメージになってしまってつまらなくなるです(~_~;)でも仕方がないよね、映画の原作ではなく脚本のあとに出来た本みたいだし・・・) 生きてるといろんなことあるし、いろんな家庭環境があって、それでも幸せ探して、幸せそうに生きてる人々のお話でした。

この本を書いた、吉田紀子さんは映画「涙そうそう」の脚本家ですが、「Dr.コトー」の脚本家でもありますから、時として、不幸が訪れるのですが、それでも静かに生きていくという意味では良く似ているのではないでしょうか?!
共著の吉田雄生さんとはご夫婦なのかな???

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2006/09/28

遠藤周作さん その2

明日10月29日はお誕生日の方もいらっしゃるでしょうが、遠藤周作さんの命日でもあります。

10年前のこの日私は実家に帰っていて、何気なしに、久しぶりに遠藤周作さんの本を手に取りました。そして、次の日訃報を知りました。
後になって、周作さんお奥様が、エッセイで、「遠藤は旅立つ時にたくさんのファンの方にも挨拶に行ってると思いますよ」というよなことを書いてらっしゃって、心打たれたのを覚えています。

今 「王妃 マリーアントワネット」を読んでいます。
今秋公演のミュージカル「マリーアントワネット」の原作だからです。
ウィーンのスタッフが遠藤周作さんの原作を選んだのか、東宝が推薦したのかはわかりませんが、どうしてこの有名なマリーアントワネットのお話の原作に遠藤さんの本を選んだのか、知りたいと思っています。 
マリーアントワネットとは対照的な運命をもっていたマルグリットの存在が大きいのでしょうか?
まだ 上巻しか読んでおりませんが、ミュージカルは下巻中心になるような気がします。って勝手な想像ですが(^_^;)

私ははじめてのミュージカルを見るときは、あまり予習はしたくないタイプなのですが、あまりにこの時代のことを知らな過ぎるので、読み始めてしまいました。
思っていたより、興味深く読めるし、ドキっとする言葉があったり、へぇ~そうだったんだぁ~とはじめて歴史を勉強している女学生の気分です(^_^.)

遠藤周作さんは母親が大好きで母親がクリスチャンで、でも自分の意思でそうなったんではなく、でも捨てられなくって、そんな思いが小説の中にいっぱい隠されてるような気がします。

子供の頃、雨の日も傘をさして、庭の水まきをしていた、そんな 遠藤周作さんが大好きですm(__)m

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2006/09/09

遠藤周作さん

遠藤周作さんを知ったのは、中学生の頃で、入院していた兄の枕元にあった「ぐうたら・・・」という文字にひかれて、持って帰り読んだことを覚えている。
兄の病気のことも忘れ、くすくす笑いながら読み、遠藤周作という作家が頭に刻まれました。

10年前の9月に遠藤周作さんは亡くなりました。
もう10年たってしまったのですね。

ぐうたらシリーズやエッセイ、ユーモア小説で、たくさん笑わせてもらい、「沈黙」 「白い人、黄色い人」 「最後の殉教者」 「女の一生 キクの場合」 「深い河」などでたくさん考えさせられました。
ぐうたらシリーズによって遠藤周作を知っている私にとって、文学小説は、まるで別人のように思え、この人の文学小説は、読むまい(~_~;)と思ったこともありましたっけ・・・。

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